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蓄音機とSPレコードの専門店 銀座シェルマン アートワークスのブログです
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孤高の蓄音機:EMG

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EMG Mk.Xb “Traveling Model” (イー・エム・ジー・マーク・テンビー”トラベリング・モデル”)
英国EMG社 1930年頃
サイズW×D×H:74×130×139(74)cm 本体:58x58x38cm
Paillard(パイヤール) GGR スイス製2丁ゼンマイモーター
キャビネット:オーク仕上げ、パピエマシェ製ホーン(口径74cm)

価格: お問い合わせ下さい 1年保証付き*

孤高の蓄音機:EMG
蓄音機が娯楽用品の花形であった1920~30年代、最大手のビクターやグラモフォン、コロムビアなどのほかにも大小様々なメーカーが蓄音機を製造していました。多くは大手の製品を模倣した廉価なものでしたが、なかには独自の工夫を凝らして音にこだわった製品も存在しました。
そうした小規模メーカーのなかでもEMGは際立った個性と鮮烈なサウンドで蓄音機ファンにとっては当時から特別な存在でした。

EMG社は1924年にイギリス人E.M.ジーンとH.B.ダービーによってロンドンに創設されました。
自ら「ハンドメイド・グラモフォン」を謳う小規模な会社でしたが、大手メーカーの製品に飽き足らない当時の「通人」や「オーディオ・マニア」たちに向けて先鋭的な蓄音機を製作していました。今でいうハイエンドオーディオメーカーの先駆けと言えるでしょう。

この頃の蓄音機の主流は四角いキャビネットにホーンを収めたデザインで、同社も初期モデルは箱型でしたが、20年代の後半に、EMGは専門誌“The Gramophone”の当時のテクニカルディレクターであったパーシー・ウィルソンをアドバイザーに、パピエ・マシェ(紙を膠や糊で貼り合わせたもの)製の巨大なエクスポーネンシャル・ホーンと、ロングアーム・高感度サウンドボックスを組み合わせた特徴的な蓄音機を世に送り出しました。強烈な個性を放つこのフォルムはジーンの「機械(蓄音機)再生は電気再生に勝る」と言う信念を体現している様に感じられます。また、全体的なデザインはその当時最新のモードであったアール・デコを基調としており、伝統的な様式でデザインされた大手メーカーへの対抗心が伺えます。

抜けの良い、スピード感のあるサウンドは蓄音機の枠を超えており、ハンドメイドゆえの希少性も相まって、今も愛好家を魅了し続けています。

EMGのなかでも大型のマークXシリーズの上位モデルであるXB(テン・ビー)は、開口76cmという巨大なホーンをもち、EMG特有のスピード感を活かしながら伸びやかでかつ量感のある低音を再現します。この個体はホーンを途中で分割できる珍しい「トラベリング」仕様となっております。キャビネットは重厚なオーク仕上げです。当店2階に展示中です。試聴ご希望の方はご遠慮なくお申し付けください。

お問い合わせは下記までお願い致します。

株式会社シェルマン アートワークス
〒104−0061 東京都中央区銀座3-14-16
TEL.03-3543-4848/FAX.03-3543-4857
E-mail: 78rpm@shellman-aw.co.jp
営業時間:10時-19時
定休日:日曜・祝祭日

by Shellman78 | 2022-01-20 20:39 | 蓄音機 | Trackback
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